Twitterで見かける「貧乏からの成り上がり社長」に物申す!マーケティング視点で徹底分析
皆さん、Twitterを利用していると、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?**「貧乏から成り上がった」**と謳う社長アカウントの存在を。定期的にフォローしてきてはブロック、またフォローしてくる、そんな動きを繰り返すアカウントも少なくありません。
今回は、これらのいわゆる**「成り上がり系社長」アカウントについて、単に面白おかしく語るのではなく、ビジネスやマーケティングの観点から鋭くツッコミ**を入れていきたいと思います。
なぜ量産される?「貧乏→成功」ストーリーの裏側
次から次へと現れる「貧乏からの成り上がり社長」アカウント。一体誰が、何のために運営しているのでしょうか?もし個人が真面目にやっているのだとしたら、その努力を別の方向に向ければもっと稼げるはずだと語られています。
実際、これらのアカウントが大量に存在しすぎることで、かえってその信憑性は薄れています。プロフィール文言が酷似していたり、「5社経営、資産80億」といった謳い文句がありながら、他の投稿内容が伴っていないなど、不自然な点が多いのも事実です。
また、興味深い点として、資産額や経営する会社数を微妙に変えているアカウントも見受けられます。しかし、他の文章が同じであれば、数字だけを変えても別アカウントだと認識される可能性は低いでしょう。むしろ、そうした小手先の変更は、嘘であることを自ら露呈しているようなものです。
プロフィールと実態の矛盾:副業女子が資産80億の社長?
さらにツッコミどころ満載なのが、プロフィール名と肩書きの矛盾です。「副業で月収100万の女子」が、なぜか「5社経営で資産80億の社長」を名乗っているといった例が挙げられています。これでは、ビジネスの基礎を理解しているとは到底思えません。副業で高収入を得ている人が、なぜ巨額の資産を持ち、複数の会社を経営する必要があるのか、論理的な繋がりが見当たらないのです。
美人アカウントとの類似性:過去のFacebook詐欺の手法
また、これらの「貧乏からの成り上がり社長」アカウントのプロフィール写真に美人な女性の画像が使われているケースも少なくありません。これは数年前までFacebookで多発した、美人アカウントによる友達申請を利用した詐欺の手法と酷似しています。
当時、美人アカウントから友達申請を受けた人が承認すると、そのアカウントが友人をタグ付けすることで、さらに多くの人に投稿が拡散される仕組みがありました。そして、そうした投稿では、しばしば商品の販売や怪しいサイトへの誘導が行われていたのです。
「貧乏からの成り上がり社長」アカウントに美人画像を使用するのも、同様にフォロワー数を増やしたいという意図があると考えられますが、成功した経営者のイメージとはかけ離れており、マーケティング戦略としては稚拙と言わざるを得ません。真に説得力を持たせるのであれば、もっと年齢層が高く、仕事ができるビジネスマンのような写真を使うべきでしょう。
「お金配り」企画の裏側:未だに騙される人がいる現実
Twitterでは一時、「LINE登録で10万円プレゼント」といったお金配り企画が流行しました。常識的に考えれば、見ず知らずの人に大金を配るメリットはなく、そのような行為は非現実的です。もし本当に資金に余裕があるなら、慈善団体などに寄付する方が合理的でしょう。
しかし、こうした投稿には「本当に欲しい」といったコメントが多数寄せられ、未だに騙されてしまう人がいる現実があります。これらの企画の目的は、LINE登録させて個人情報を収集したり、悪質な行為に繋げたりすることだと考えられます。
ネット社会の信頼性低下:真面目な努力こそが重要
このような虚偽のアカウントや誇大広告が蔓延ることは、ネット社会全体の信頼性を低下させる要因となります。真面目にビジネスに取り組んでいる人々も、同じように疑いの目を向けられてしまう可能性があります。
しかし、裏を返せば、このような状況だからこそ誠実に、真面目にビジネスを行うことが際立ちます。安易な手法に頼るのではなく、長期的な視点でコツコツとアカウントを育てていくことこそが、成功への近道と言えるでしょう。
人を騙すような行為は、ビジネスとしても人間としても本末転倒です。マーケティングの観点から見ても、今回指摘したような「貧乏からの成り上がり社長」アカウントの手法は多くの矛盾と失敗を抱えています。
このブログを通して、ネット上の情報リテラシーを高め、本質的なビジネスのあり方について考えるきっかけとなれば幸いです。